戦艦大和などの遺族の方々は、洋上慰霊船を仕立てて、毎年のように艦船の沈没地点に慰霊参りをしていました。至近距離を確認していた会頭は、日本人として本土の最南端である当市が最もふさわしいと、平成3年10月、枕崎商工会議所にて、「戦艦大和ほか戦没者五十周年記念事業」として平和祈念展望台建設に取り組むことを決議しました。
平成4年2月、役員会議で組織する準備委員会・同年6月、市内の各種団体長らで組織する推進協議会が発足し、二つの組織が協力しあって事業を推進、平成6年10月には、平和祈念展望台奉賛会として、戦艦大和などの沈没五十周年記念碑、平和のシンボル女神の像などを安置する火之神公園平和祈念展望台の建立を決定しました。
展望台建設の趣旨は、戦争という歴史上の出来事を後世に語り継ぎ、21世紀の子孫達がこのような悲劇を繰り返すことなく平和な生活を送ることを願い、また今日の私たちの平和な暮らしに感謝しようということでした。
この主旨に賛同された全国各地の心ある多くの篤志家の皆さまから寄せられた多大なるご協力と、枕崎市当局のご支援により、戦艦大和等の沈没五十周年に当たる平成7年4月7日を目指し活動を続け、ほぼ予定通りに完成しました

 
しかしながら、平成15年商工会議所が事業を継続できないこととなり、展望台建設時に
私財を投じていた現奉賛会顧問の岩田三千年(主)のもとに戻ってきたものでございます。
ご遺族の皆様の強い思いに動かされ、平成15年8月1日より現在の平和祈念展望台奉賛会として毎年追悼式の実施と展望台の維持管理を続けております。民間の団体で慰霊碑を所有し、活動を行っているのは非常に珍しいことです。

現在ではご遺族・生存者の皆様からなる「枕崎平和祈念展望台を守る会」と合流し全国組織となり、来賓、団体、奉賛会員の皆様のご協力ご支援によって奉賛会を運営しています。
 これからも、国の為命惜しまず見事に散った勇士達の最期を想うとき、その御霊を永久に御供養するとともに、この歴史の事実を風化させることなく次世代へ伝承していかなければならないと思います。

平和祈念展望台奉賛会ー